今回は元財務官僚である松田学氏らが手がける「Jupiter(ジュピター、JPI)」という仮想通貨、ICOの検証をしていきたいと思います。

仮想通貨「Jupiter(ジュピター、JPI)」とは?

仮想通貨「Jupiter(ジュピター、JPI)」とは、ブロックチェーンに特化しつつ、包括的なセキュリティを提供するフレームワークを開発、普及させていくプロジェクトで、これから新たにICOされるようです。一連のプロジェクトの中で流通する仮想通貨がジュピターコインとなります。

もっとざっくり言うと、セキュリティサービスを提供していくプロジェクトをこれから立ち上げるために資金調達をするということです。事業の規模は大きく、セキュリティを担える人材育成の場(学校)から作っていくようです。

ジュピターの公式サイトは英語、日本語、韓国語、中国語の4カ国語の表示ができます。

ジュピターは、イーサリアムベース(ERC20)で開発されるトークンのようで、シンボルは「JPI」となります。総発行枚数は700億JPIです。

ジュピターのICOの販売期間は5月7日~6月12日で、最大販売数は350JPIとなるようです。

また、マイニング方式はPOS(プルーフ・オブ・ステーク)になる書かれていますが、ERC20だと現状はPOWになるのではないでしょうか。

ちなみにですが、セキュリティを謳う企業の公式サイトがSSL化していないのはどうなのかなとは思います。

ジュピターの広報活動について

ジュピターは、ライブドアニュースにプレスリリース記事を公開しています。

また、3月29日に韓国で行われたミートアップとインタビューの様子が、中国国営のCCTVで放送されており、その様子がYouTubeにアップロードされています。

ジュピターのホワイトペーパーについて

公式サイト内で、ジュピターの日本語のホワイトペーパーが存在します。

調べたところホワイトペーパーはよくバージョンアップされ、その都度アップロードされるURLが変わるようです。

ジュピター公式サイトにアクセスし、言語を日本語にすることで、pdf形式のホワイトペーパーが見れると思います。

ジュピターのロードマップ

ホワイトペーパーには、ジュピターのロードマップとして、

  • 資金調達段階
  • サービス開発段階
  • サービスリリース及び独自ブロックチェーン移行段階

の3段階のフェーズがあると書かれています。

また開発手順としては、

  • サイバーアタックへの防御
  • ブロックチェーンの欠点を補う
  • 内部漏洩などを対策

と書かれています。

取引所への上場については、資金調達が終わり次第考えていくようで、ホワイトペーパーには具体的な上場予定日や、具体的な取引所名については書かれていません。

ジュピターの運営チームについて

ジュピターの運営チームは4人おり、そのうちのリーダーは「松田学」氏とあります。

この人物は元財務官僚であり、経歴などがwikipediaに詳しく載っています。

ざっくりと、

  • 元財務官僚
  • 東京大学大学院客員教授
  • 松田政策研究所代表
  • 国家基本問題研究所客員研究員
  • 政策科学学会副会長
  • サイバーセキュリティ基本法作成の中心人物、第一人者としてラジオにも出演中

といった感じの肩書きがあるようです。

その他にも、BOB株式会社の代表取締役である「澤田幸人」氏、株式会社アン・バランス代表取締役会長(CEO)、ライブドアホールディングス社外取締役、米国Olympus Capitalシニアアドバイザ、米国Och-Ziff Capital Management(NYSE:OZM)顧問といった経歴を持つ「伊藤秀俊」氏、東京エレクトロン元副社長、産業活性化研究所代表である「風間善樹」氏らがジュピタープロジェクトを手がけています。

「澤田幸人」氏については、表立った記録を見つけることはできませんでしたが、運営チームはそれなりの経歴を持つ人達が集まっており、信用はできそうです。

ジュピターとNAM COINとの関係性

ジュピターのGitHubを見ると、「keiohigh2nd」というアカウントがジュピターコインのコードをアップロードしていることがわかります。

ちなみに3月10日にアップロードした以降、ジュピターコインが開発されている様子は確認できません。

「keiohigh2nd」というアカウントについて調べてみると、株式会社NAMの代表である「中野哲平」氏のものであることがわかります。そして株式会社NAMは、「NAM COIN」という仮想通貨のICOを仕掛けています。

NAM COINのICOのページを見てみると、ジュピターのICOのサイトと作りが同じです。

このことから、ジュピターのサイト及びコインの開発は株式会社NAMが行ったと推測します。

ジュピターは詐欺なのか?

私の個人的な見解を申し上げると、今の所ジュピターはあからさまな詐欺である可能性は低いと判断します。その理由として以下の点が挙げられます。

  • それなりの経歴を持つ人物が運営していること
  • ホワイトペーパーの内容、事業内容が具体的であること

ただし、ジュピターには運営の母体となる企業名や、事業所の所在地、連絡先などの情報が明らかにされていないという大きな不安要素があります。

運営母体が存在しない場合は個人が担うプロジェクトであると言えますが、ICOで集めた資金は誰が管理するのか、トラブルが発生した時の責任の追求先は個人にかかるのか、その場合の連絡先はどこなのか、といった曖昧な部分がるように感じます。

現状運営と繋がれる連絡手段としても、TwitterやFacebook、LINEといったものだけになっており、心細さがあります。

ジュピター公式サイト下部に謎の地図

ジュピター公式サイトの下部に謎の地図が掲載されています。

拡大してみると、「Sheikh Mohammed bin Rashid Blvd Dubai」というドバイの地名が出てきます。事業所はドバイにあるのでしょうか。

ジュピターに金融庁の警告が入る可能性

ジュピターの公式サイトには日本語が書かれており、日本語のホワイトペーパーが存在することから、金融庁から日本居住者向けのトークンセールと判断されれば、仮想通貨交換業の申請が必要になります。

さすがに何かしらの法的な対策を講じてるとは思いますが、もし金融庁からの警告を受けた場合は、大きなリスクとなりえるでしょう。

仮想通貨「Jupiter(ジュピター、JPI)」総評

仮想通貨「Jupiter(ジュピター、JPI)」ですが、松田学氏ら運営メンバーの顔ぶれや事業計画の具体性からして、詐欺であるとは考えにくいと判断します。

ただし、運営母体の名前や事業所の場所、連絡先などの情報が明らかになっておらず、また個人の連絡先など公開されていないため、何かトラブルがあった時の連絡手段に乏しいという不安要素が残ります。

また、ジュピターのサイト作成やコインの開発の背後には、株式会社NAM(NAM COIN)がいると推測します。

ジュピターの上場先の取引所名、具体的な時期などは公開されていません。

公式サイトには日本語が書かれており、日本語のホワイトペーパーもあることから、金融庁から日本居住者向けのトークンセールとみなされれば、仮想通貨交換業としての登録が必要になると思います。

事業が上手くいくかどうかは、運営メンバーの経営手腕によりどうとでも転ぶため、私がお伝えできる範囲ではありません。

投資は自己責任で。