今回はブックメーカーの投資案件であるアーガイル・テクノロジーズ・グループ(Argyll Technologies Group)の検証をしていきたいと思います。

アーガイル・テクノロジーズ・グループ(Argyll Technologies Group)とは?

アーガイル・テクノロジーズ・グループ(Argyll Technologies Group)は、スポーツデータ分析のグループ会社のようです。ブックメーカーのアービトラージ運用の投資を募っており、MLMで展開されています。以降アーガイルと表記します。

公式サイトによると、この会社は2013年にイギリスのバージン諸島で設立されたようです。

ただし、ドメイン(argyll-tech.com)の取得日は2016年3月15日となっているため、2013年からの活動は疑わしいです。

ちなみにドメイン情報は非公開設定になっており、不審感があります。

Alexaでサイトを調べてみると、だいたい去年の10月頃からアクセスが伸びてきていることがわかります。このことから実際の活動は比較的最近であることがわかります。

また国別のアクセスランキングを見ると、タイと台湾でほとんどのアクセスが占められています。

そして、イギリスのCompanies Houseには、「ARGYLL TECHNOLOGIES LIMITED(08603940)」という会社が登記されています。

ただしこれが当案件と関係のある会社なのかは定かではありません。当案件が、この会社であることを偽って運営している可能性も十分に考えられます。

運営について

アーガイルのCEOは「Gene Clinton Harris」氏という人物です。

この人物は、YouTubeにて投稿されたバンコクでのイベントに登場しており、実在はするようです。

ただし、これが本名なのか偽名なのかまではわかりません。

また、チーフマーケティングオフィサー(CMO)には「Spencer Lee」氏、チーフインフォメーションオフィサー(CIO)には「Deepkkumar」氏という名前が記載されています。

またこの案件について調査していると、いたるところに中国語が見つかります。イギリスの会社とありますが、中国系の人物が背後にいると思われます。

会社住所について

アーガイルの住所は「MDE Building Purcell Estate POB 4671 2nd Floor Tortola, VG1110 British Virgin Islands」とあります。

この住所で調べてみたところ、「Fidelity Corporate Services Ltd」という、会社設立サービスの住所であることがわかりました。

実際にオフィスがあるわけではなく、名前だけ置いている感じでしょう。

ADASAシステムについて

アーガイルは、「ADASAシステム」というブックメーカーのアービトラージシステムを開発したようです。今回の投資は、このADASAシステムによるアービトラージ運用と提示されています。

しかし、本当にADASAシステムが実在するのかどうかからして怪しく、具体的な戦略や、取引履歴や取引実績なども一切開示されていないため、信用性に欠けます。

ブックメーカーとアービトラージ

ブックメーカーとは、海外でスポーツの勝敗などにお金を賭けることができるギャンブルサイトです。

ブックメーカーのベットシステムは、プレイヤー対プレイヤーの戦いではなく、業者が提示したオッズを元にプレイヤーが賭けるかどうかを判断するという、プレイヤー対業者の戦いとなります。

ブックメーカーは、稀に同じ試合であっても、各業者が提示するオッズが違う場合があります。

例えばチーム1とチーム2のゲームで、ブックメーカー業者Aはチーム1のオッズを高く提示しており、ブックメーカー業者Bはチーム2のオッズを高く提示しているとなると、業者Aでチーム1に賭け、業者Bでチーム2に賭ければ業者間のアービトラージが成立することになります。

ただし、ブックメーカー業者側も、業者間のアービトラージ対策を厳重にしているため、発覚すると即口座を凍結されたりします。

またブックメーカーはカジノと同じ仕組みのため、プレイヤーの利益=業者の損失となります。

プレイヤーはあまりにも大金を勝ちすぎると、業者からベットの上限を制限されたり、急に口座を凍結されたり(追い出されたり)します。

よって、資金を預かっての大口でのブックメーカー運用及び、アービトラージでの運用は実質不可能であるといえます。

Vital Coin(バイタルコイン、VIT)について

アーガイルは、Vital Coin(バイタルコイン、VIT)というオリジナルの仮想通貨を作っているようです。

この仮想通貨は、オンラインのギャンブルサイトでチップなどの代わりに使えるようにするというものらしいです。

現在は、C-CEXとNovatraderEXという取引所に上場しているようです。

4月には東京でVital Coinのセミナーをしたようです。

投資パッケージ内容

アーガイルの投資パッケージは以下の4種類です。

  • 1000ドルプラン: 300%の利益
  • 5000ドルプラン: 400%の利益
  • 1万ドルプラン: 500%の利益
  • 5万ドルプラン: 600%の利益

1000ドル、5000ドルプランは、ノーマルパッケージと呼ばれ、月利7~10%、年利84~120%の利回りが出るようです。

1万ドル、5万ドルプランは、プレミアムパッケージと呼ばれ、月利10~15%、年利120~180%の利回りが出るようです。

アーガイル・テクノロジーズ・グループ(Argyll Technologies Group)のMLM報酬プラン

アーガイルはMLMで展開されており、その報酬プランは、左右で2つのグループを作っていき、少ない方のグループの売上の何%かを貰える、「バイナリープラン」が採用されています。

貰える報酬の割合は、購入したパッケージによって異なります。

  • ノーマルパッケージ(1000ドルもしくは5000ドル): 左右で少ない方のグループの売上の8%
  • プレミアムパッケージ(1万ドルもしくは5万ドル): 左右で少ない方のグループの売上の10%

また、1日に貰える額の上限に関しても購入したパッケージによって決まります。

  • 1000ドルプラン: 1日1000ドルまでが上限
  • 5000ドルプラン: 1日5000ドルまでが上限
  • 1万ドルもしくは5万ドルプラン: 1日1万ドルまでが上限

マッチングボーナス

アーガイルにはマッチングボーナスもあります。

これは、直接紹介した人を1段目とし、その人が紹介した人を2段目…とし、規定の段数までの人が貰った「バイナリーボーナス(上記)」の金額の1%を貰えるというものです。

購入パッケージにより、取れる段数が異なります。

  • 1000ドルパッケージ: 5段まで
  • 5000ドルパッケージ: 10段まで
  • 1万ドルパッケージ以上: 20段まで

リーダーシップボーナス

アーガイルには、1万ドル以上のパッケージを購入することでタイトル制度が適用され、保有タイトルに応じたリーダーシップボーナスがあります。

タイトル獲得条件と貰えるボーナスは以下の通りです。

  • Business Associate Manager(BAM): 1万ドルもしくは5万ドルパッケージを購入で達成、+1%のバイナリーボーナス
  • Business Exective Manager(BEM): 2人のBAMを直紹介で達成、+2%のバイナリーボーナス
  • Business Development Manager(BDM): 3人のBEMを直紹介で達成、+3%のバイナリーボーナス、10%のペアリングボーナス(最高10万ドルまで)
  • Business Regional Manager(BRM): 3人のBDMを直紹介で達成、+4%のバイナリーボーナス、20%のペアリングボーナス(最高20万ドルまで)
  • Regional Sales Director(RSD): 4人のBRMを直紹介で達成、+5%のバイナリーボーナス、グローバルプロフィットシェアリングの1シェア獲得

BDMもしくはBRM達成で、ペアリングボーナス(詳細不明)というのがディベロップメントファンド口座に蓄積されます。この口座は、車か不動産の購入のみに使えるようです。

グローバルプロフィットシェアリングというのは、会社の総売上のうちの何%かをシェア獲得者で分配するということでしょうが、具体的な割合まではわかりませんでした。

アーガイル・テクノロジーズ・グループ(Argyll Technologies Group)はポンジスキーム詐欺か

私は、アーガイルを、ポンジスキームの詐欺であると断定します。ポンジスキームとは、資金を運用すると謳ってお金を集めますが、実際には運用せず、新規投資家のお金を既存会員に配当として渡すものです。運営はちょこちょこお金を抜き、頃合いを見計らって逃亡します。

アーガイルがポンジスキームであると思う理由は以下の通りです。

  • ブックメーカーは資金を集めた大口の運用には向かない
  • ブックメーカーのアービトラージ運用は、口座を凍結させられるリスクが非常に高い
  • ADASAシステムが実在するのか、詳細が不明、取引実績も不明
  • 高利回りの素晴らしい投資システムを開発したのであれば、自分達で運用すればいい(わざわざ投資家を募る必要性がない)
  • 会社情報が怪しい、サイトのドメイン情報が非公開、公開住所にオフィスが存在しない
  • 歴史を見ると、MLMで広まっている高利回りの投資案件のほとんどがポンジスキームの詐欺である

以前D9クラブという、ブックメーカー投資を謳った投資案件(詐欺)が広まりましたが、それと似たような商品構成になっています。

またノーマルパッケージで年利84~120%の利回り、プレミアムパッケージで年利120~180%の利回りを投資家に還元しているということは、運営の取り分や活動資金を考慮するとADASAシステムで更に利益出していないと成り立ちません。更にMLMの紹介報酬も吐き出さないといけないため、最低でも倍の利率は叩き出さないといけないと思われます。

そう考えると、ますます詐欺の疑いが強まります。

アーガイル・テクノロジーズ・グループ(Argyll Technologies Group)総評

アーガイルは非常に怪しく、ポンジスキームの詐欺である可能性が極めて高いです。

Alexa上ではまだ日本のアクセスは確認できておりませんが、最近よくこの案件に関してお問い合わせが来ており、モラルのないマーケッターによってD9のような甚大な被害を生む可能性も考えられます。

またアーガイルは「Vital Coin(バイタルコイン)」というオリジナルの仮想通貨を作っていますが、最近MLMで展開されているポンジスキームの手口として、スキームが回らなくなった時にオリジナルの仮想通貨を無理やり押し付けて終了するというケースが増えています。

バイタルコインに関しても、そのような用途で使われる可能性があります。

基本的にMLMで展開されている高利回りの投資案件は詐欺です。Argyll Technologies Groupにはくれぐれもご注意ください。