今回は、MLMの報酬プランの一つであるユニレベルについて、図を交えて解説していきたいと思います。

ユニレベルとは?

ユニレベルとは、MLM、マルチ商法、ネットワークビジネス、連鎖販売取引、ねずみ講などと呼ばれる販売形式の、人を紹介した時に貰える報酬の仕組みの一つです。

ユニレベルはおそらく今日のMLM業界において、最も有名な報酬体系の一つと言えます。

日本でユニレベルの報酬プランを採用している会社は、フォーデイズや、ドテラなどが挙げられます。というかその他にも本当に数多くの会社が存在します。

ユニレベルの意味

ユニレベルの「ユニ」とは、ラテン語で「単一」「1」という意味合いがあり、「レベル」には「段」という意味があります。

つまり「単一の段」という意味ですが、最近のユニレベルは報酬が何段か連鎖する(詳しくは下記で説明します)ので、本当の意味としては「マルチレベル」が正しいでしょう。

ただ、何段も連鎖しようが基本的に「ユニレベル」として使われています。

ユニレベルの仕組み

それではユニレベルの仕組みを説明します。

ユニレベルは、自分が誰かを紹介した場合、その人を1段目、続いてその人が誰かを紹介したら2段目、更にその人が紹介を出したら3段目…、という具合で配置され、決められた段数まで報酬が得られる仕組みになります。段数の事を「世代」という言い方をする事もあります。

例えば、自分がA、B、Cの3人を紹介し、そのうちのBは、DとEの2人を紹介、CはF、G、Hの3人を紹介、そのうちのEはI、J、K、L、M、Nの5人を紹介したとします。

すると、図の通り、ユニレベル上では、自分が紹介したA、B、Cが1段目、そこから派生したD、E、F、G、Hが2段目、さらに派生したI、J、K、L、M、Nが3段目に配置されます。

1段目の人からの売上の10%、2段目の人からの売上の5%、3段目の人からの売上の5%として、全員が営業をして1万円の売上を上げたとすると、

  • 1段目: 1万円 × 3人 × 10% = 3000円
  • 2段目: 1万円 × 5人 × 5% = 2500円
  • 3段目: 1万円 × 6人 × 5% = 3000円

となり、チームで合計14万円の総売上の中から、自分に8500円が報酬として支払われることになります。

段数の制限

ユニレベルでは、報酬が入る段数が定められています。

図では、自分がAを紹介(1段目)、AがBを紹介(2段目)、BがCを紹介(3段目)、CがDを紹介(4段目)となりますが、例えば会社のユニレベルの報酬プランが「3段まで」と決められていた場合、D以降に伸びた系列の報酬は入りません。

直紹介は好きなだけ出せる

また、自分で出す紹介(直紹介)は、5人10人でも好きなだけ出すことができ、出したすべてが1段目に配置されます。

よって、段数の制限があるユニレベルの報酬プランでは、横に広げれば広げる程(直紹介を出せば出す程)報酬を貰いやすい仕組みになっていると言えます。

ただし、稀に深い段数(20段など)まで報酬が取れるようなユニレベルの報酬プランもあり、そうであればほぼ関係ないと言えます。

還元率の計算

報酬の還元率についてですが、Cを見てみると、自分にとっての3段目(5%)、Aにとっての2段目(5%)、Bにとっての1段目(10%)となっているのがわかります。

基本的に、ユニレベルの縦のすべての%を合計すると、会社が自分の売上のうちのどれくらいをMLMの報酬に回しているのか(還元率)がわかるようになっています。

MLMは、「CMに回す広告費を抑えて、広めてくれた会員に還元する」といった事を売り文句にすることがありますが、還元率があまりにも高いものは、逆にCMを打った方が安いのではないかと思ってしまいます。

MLMの還元率70%を超えているような会社は、基本的に組織構築(ねずみ講)による収益の上げ方をしており、商品も粗悪なことも多いため注意すべきです。

自系列と他系列

ユニレベルでは、誰かが直紹介を多く出す分だけ、他系列(ライバル)が現れます。

Aから見ると、自分から派生したBの系列は他系列となります。

Cから見ると、Bの系列に加え、新たにAから派生したDの系列は他系列となります。

ただし、上流にいる自分にとっては、全員が味方になります。

MLMは、複数の人を紹介すればする程他系列(ライバル)が増える仕組みになっており、上位会員であれば味方が多く、下位会員であればライバルが多くなる仕組みになります。

良いユニレベルと悪いユニレベル

ユニレベルそのものに善悪はありませんが、使い方次第ではねずみ講のようなものになるため気をつけた方が良いです。

ユニレベルがねずみ講になるかどうかは、

  • 組織のメンバーが一般顧客に売った売上からの還元か
  • 組織のメンバーが直接出したお金からの還元か

のどちらになるかで判断します。

組織のメンバーが一般顧客に売った売上からの還元か

図のように、A、Bが一般顧客に対して営業した利益のうちのいくらかを還元する仕組みの場合は、基本的にきちんと商品を売らないと儲からない構図のため、よくある営業会社と同じような仕組みと言えます。

こちらは良いユニレベルの形態と言えます。

組織のメンバーが直接出したお金からの還元か

図のように組織のメンバーに直接お金を出させ、そのうちのいくらかを還元する仕組みになっている場合は、組織に人を引き入れた時点で利益を得られます。

基本的にこのような仕組みのMLMは、商品を餌にして組織を構築することだけを考えれば良いため、「人を組織に引き入れ、お金を吸い上げ、末端に同じ事をさせる」だけの組織ができあがります。

このようなねずみ講のようなユニレベルは悪いものだと言えますし、世の中には沢山あるのでご注意ください。

最近は投資系のMLMも多くなっており、ほとんどが末端会員の投資金を吸い上げています。

ユニレベルのメリットとデメリット

どのMLMの報酬プランにもメリットとデメリットが存在します。

ここではユニレベルのメリットとデメリットをそれぞれ解説していきます。

ユニレベルのメリット

ユニレベルのメリットとしては、たった1人の紹介を出すだけでラッキーパンチで報酬を得られるチャンスがあることでしょう。

図のように、自分がAを紹介したら、Aがその後大量に紹介を出し、その下がえらいことになる可能性もあります。

ただし人口は有限である性質上、MLMは基本的に広まっていない段階で紹介を出せば出す程連鎖し、後発になればなるほど連鎖しにくくなります。

これがMLMそのものに投機性を与える要因となっており、質の悪いMLMに飛びついては無闇に広めようとしたり、「先行者利益」「縁故会員募集」といったセールストークが多くなります。

デメリット

逆にユニレベルのデメリットとしては、自分が直紹介を増やせば増やすほど下位会員にとっての他系列(ライバル)が増え、利益を得にくくなるという点です。

図の場合、Aにとっては「自分」に直紹介を出されれば出されるほどライバルが増えていきます。

かといって、アップラインが他系列の出現を考慮して、1系列で串刺しにしようとしても、取れる段数が制限されており、取りこぼしが多くなります。

ユニレベルは悩ましいと言えます。

運営から見たユニレベル

運営そのものや、運営に近いリーダーは、組織の一番上にポジションを置いているため、基本的には会社全体のポジション数が増えれば増える程利益を得られる仕組みになっています。

オンライン上で運営しているようなユニレベルのMLMは、紹介者がいない新規会員をすべて運営の直紹介扱いにすることがあります。

横に広げれば広げる程利益を得やすいユニレベルにとって一番適した方法と言えます。

各リーダーを各地域に置いて広めていく戦略もあるでしょう。

リーダーは各地域で定期的にセミナーを開催し、自分以下の組織を広めます。

正直、外部からは組織の一番上のポジションがどのような構造になっているのか知る由もありません。

各地域のトップリーダーは、会社の社員として、運営から特別報酬のようなものを貰っている可能性もあります。

ユニレベルは一番マシな報酬プランか

MLMには、ブレイクアウェイやバイナリー、ステアステップなど様々な報酬プランが存在し、それぞれにメリットとデメリットが存在しますが、個人的にはユニレベルはMLMの報酬プランの中では一番シンプルで安定しており、マシだと言えます。

ただ、やはり一般顧客への営業をせずにビジネスメンバーの組織構築ばかりしている会社はねずみ講であると言わざるを得ません。

ビジネスメンバーから直接お金を吸い上げる仕組みは避けるべきですし、一般顧客への営業に力を入れている会社なのかどうかは必ず確認しましょう。