今回はビットコインはねずみ講なのかという観点から記事を書いてみたいと思います。

ねずみ講とは?

まず本題に入る前に、ねずみ講(無限連鎖講)とは何かという部分から説明していきたいと思います。

ねずみ講とは、組織に加入するのにお金がかかり、そのお金が自分よりも先に入会した人にストレートに送金されるものです。

図で言うと、最初に始めたAさんがねずみ講をプロモーションし、新規会員を獲得するとAさんが儲かります。

また新規会員は新たなカモに対してねずみ講をプロモーションし、入会すれば儲かります。

紹介を出せない新規会員は常に損します。

ビットコインはねずみ講なのか?

ではビットコイン(それ以外の仮想通貨もですが)はねずみ講なのかというところですが、そう考えている人はおそらく以下のようなイメージを描いていると思われます。

これは、Aさんが誰にも言わずにこっそりビットコインを買い、他の人にビットコインをプロモーション(買い煽り)して、ビットコインの認知度が高まって新規購入者が殺到すればAさんが儲かるという図式です。

また新規購入者も同じように、ビットコインを買った後はまだ知らないカモに対してビットコインのプロモーションをして買わせます。

このような動きが実際に起こると、市場は投機的になり、実際の機能に見合った価格よりも大きく高騰する、「バブル」と呼ばれる現象が起きます。

こうして見るとビットコインはねずみ講に近いと言えます。

ビットコインとねずみ講の違い

ではビットコインとねずみ講の違いはどこにあるのでしょうか。

大きな違いは、ねずみ講は新規のお金がストレートに先行者に送金されますが、市場では自分が高値で売れたときに初めて利益となる部分です。

こちらは執筆時点から過去1年分の仮想通貨の時価総額の推移です。

こうして見ると、1月の半ばに買って保有している人は現在含み損を抱えており、4月の半ばに買って保有している人は現在含み益を抱えていることがわかります。

ねずみ講であれば先行者は後発がいれば必ず儲かりますが、仮想通貨であれば売り時を間違えると先行者でも損してしまいます。

また仮想通貨市場は1月以降は低迷しているため、

先程挙げたこのような図の通りにはいっていないということがわかります。もはや個人が必死にプロモーションをしたところで価格が上がるような市場規模でもありません。

ビットコインがねずみ講に近い状態になるのは、あくまで「買う人に比べて売る人が極端に少なく、需要増加に伴い価格が右肩上がりになっている時のみ」だと言えます。ただし、この状態であっても、投資家は自由に保有している仮想通貨を売り買いすることができるため、ねずみ講のように見えても実はそうではありません。

ねずみ講は新規のお金がストレートに先行者に送金されますが、実際の仮想通貨市場は投資家が自由に売り買いすることができるため、値段が上がり続けるという保証もなく、後発でもトレードスキルがあれば利益を上げることが可能なのです。

マイニングはねずみ講なのか?

続いて、ビットコインのマイニングはねずみ講だという意見もあるため触れておきます。

マイニングとは、自分のPCのリソースを貸し出して仮想通貨の取引台帳の記録作業を手伝うことで、報酬としてビットコインなどを貰えるという仮想通貨の機能です。マイニングをする人や団体のことをマイナーと呼びます。

ビジネスとしてマイニングに取り組むこともでき、マイニングで採掘できる仮想通貨の価値よりもマイニング機材の経費や電気代などのランニングコストが下回れば利益となります。

しかしマイナーが増えて競争が激化し、全体のPCの計算速度(ハッシュレートと言います)が上がれば、採掘難易度(ディフィカルティ)というものが自動的に上がり、マイニングで収益を上げるのが難しくなります。

またビットコインにはだいたい4年に1度半減期というものが訪れ、マイニング報酬が半分になります。そうなると更にマイニングによる収益を上げづらくなります。

そして、マイナーが潤うための方法の一つとして、ビットコインの価格が上がることが挙げられます。

マイナーは電気代などを支払うために採掘したビットコインを現金化する必要があります。そのためビットコインの値段が高ければ高いほど、多くの利益になるのです。

たとえ半減期を迎えたとしても、ビットコインの価格が2倍になれば利益は同じです。

そして、ビットコインの値段が上がるためには、新規の投資家が必要不可欠になります。

結局マイナーもプロモーションをして、ビットコインの投資家を増やす必要が出てきます。ここに実際の性能とかけ離れたプロモーションが行われて、バブルやねずみ講に近い側面が出てくる可能性があります。

ただしこれも先程と同じように、プロモーションをして新規が増えたからと言って値段が素直に上がるとは限りません。

価格は買い手(需要)と売り手(供給)のバランスで決められており、買い手が増えたところで更に多くの売り手がいれば値段は下がってしまいます。

新規の買い手が増えれば値段が上がるというほど市場は簡単ではありません。

よって、私はビットコインやマイニングは一部ねずみ講のように見えるが、実際はそうではないと結論づけます。